Blue 2009年 119分 1949年7月。イギリスから数々のインドの財宝を返還しようとしていたインド軍艦"レディ・イン・ブルー"号が、嵐の中バハマ沖で沈没。財宝と共に海の底へと消えた…。 それから60年。 サーガル・シン(通称セッジー[=金持ちの意])は、在バハマ印僑アーラヴ・マルホートラ(通称サルカル)の船舶会社"ブルー・シッピング&フィッシャーズ"で働く敏腕ダイバー。2人は同僚以上にお互いを信頼しあう親友で、バハマ界隈を豪遊する仲だったが、サーガルは貧乏ながらも自分の人生に満足しておりこれ以上なにも望まない。対照的なアーラヴが、何度も伝説の財宝船"レディ・イン・ブルー"号を引き上げて一攫千金を得ようと持ちかけるが、この話は決まってサーガルが不機嫌にさせる…。 その頃、タイのバンコクでアンダーグラウンドのバイクレーサーをしていたサーガルの弟サミール(通称サム)は、美女ニッキーに声をかけられてマフィアのグルジャンの口車に乗ってしまい、5000万ドルの損失を抱えさせられ命をねらわれる事になってしまう。 ニッキーの手助けで一時身を隠すために5年も会っていない兄を頼るサムだったが、バハマまで追って来たグルジャン一味はサムに襲いかかり、ニッキーを殺したと告げる! 逃げるサムに対してグルジャンたちは、兄のサーガルを襲撃して恋人モナを誘拐。モナを助けるには、24時間以内にサムが身代わりになるか…5000万ドルを支払うしかない。 アーラヴの提案から、サムとサーガルはついに5000万ドル以上の財宝が眠る"レディ・イン・ブルー"号引き上げを決意し、サムは自分と"レディ・イン・ブルー"号の因縁を2人に語りだす…。 プロモ映像 Blue Thema Remix ver. ボリウッド初の本格海洋アクション登場! ハリウッドから、1流の水中撮影スタッフやアクション撮影スタッフなどが参加する派手派手なアクション映画である。 本作は、2005年のハリウッド映画「イントゥ・ザ・ブルー(Into the Blue)」をアイディア元にした映画。 ま、端的に言ってしまえば「アクション監督やってた人が初めて監督した映画って、こうなりやすいよねぇ」と言う感じの映画。1つ1つアクションシーンはド派手ながら、やたら冗長だし話の本筋とあんま関係ないしで、物語的魅力は薄い。ま、派手派手なアクションの連続を魅せるための映画だと割り切れば、カッコえー映像の連続。 もっとも、本作の監督アンソニー・デスーザはこれが初監督作で、それ以前になにやってたかの情報が出てこない…。アクション担当のハリウッドスタッフを、好きに使ってみたらこうなりました…的な感じ? にしても、アクション俳優アクシャイはまさに水を得た魚のごとき活躍。よくもまぁ、水中でマスク無しで大立ち回りなんてやるもんだ。どんなにサポート体勢が万全とか映像技術の進化とか言っても、こんなアクションはアクシャイくらいにしかやらせられませんわ。サンジャイ・ダットとザイード・カーンも、身体を張ったアクションの数々を見せてくれますが、無茶度ではアクシャイが一段上。 ヒロイン然として出てきたモナ役のラーラ・ダッタはお美しいのだけでも、特にこれと言った活躍の場がなく「バハマのリゾートでアクションやるなら、ビキニ美女も必要じゃん?」的に使われてしまってるのが惜しい…。いやまぁ、ビキニ姿で泳いでるシーンは十分堪能できますけども(*1)。 ゲスト出演で、バンコクのシーンにニッキー役でカトリーナ・カイフも登場。ミステリアスな悪女風の登場がカッコいいけども、やはりこれと言った活躍の場がない。ゲスト出演のカイリー・ミノーグも、歌だけでなくちゃんと演技もさせてはいるんだけど、ねぇ…。 お話的にも最後にどんでん返しがあるんだけれども、そんなに意外性もないので「ふーん」で終わってしまうのが…ね。まさに、アクションのためのアクション映画で、ツッコミ所満載の物語にはあえてツッコまない方向で楽しむべき…なんかなぁ。 モデル出身のラフール・デーヴ演じる悪役グルジャンとか、もう少し方向性を変えれば面白くなりそうだったのに。Dhoomシリーズの海洋アクション版をねらった感じではあるけれども、ライバルとなる敵役のキャラ性が薄いんで、いまいち印象に残らないのが残念。 とにかく、あんま難しい事考えないで派手派手な爆発シーンとバイクアクションと水中アクション、なによりも和気あいあいと集まってくるサメたちの可愛さを堪能すべき一作。サメ可愛いぞサメ。 挿入歌 Chiggy Wiggy *歌ってるのは、ゲスト出演の世界の歌姫、カイリー・ミノーグ!
受賞歴
2012.8.18. |
*1 実は水恐怖症だったけど、特訓して水中撮影に挑んだとかなんとか…。ラーラ姉さんスゲぇ! |