インド映画夜話

行け行け! インド (Chak De India) 2007年 153分
主演 シャー・ルク・カーン & Chak De Girls
監督 シミット・アミン






 男子ホッケー・インド代表のキャプテン カビール・カーン。
 彼は、ホッケー・ワールドカップ決勝のパキスタン戦で無念の1点差で負けた後、相手選手と握手しているシーンを叩かれ、社会的に抹殺された。

 それから7年。
 ワールドカップに備え、インドのスポーツ協会は女子ホッケー代表チームの創設を検討。そのコーチに名乗りを上げたのがあのカビールだった。

 女性がスポーツをする事に偏見を持つ協会員が多い中、インドの国中から代表選手が集められる。
 マディヤ・プラデーシュ州から、パンジャーブ州から、ハリヤーナー州から、マハーラーシュトラ州から…。言葉も習慣も違う選手たちは、ことあるごとに対立し民族間・出身州間の偏見からチームはなかなかまとまらない。
 カビールは「出身なんか知りたくもない。インド代表である事を誇れ」と諭し厳しい練習メニューを課す。
 しかし、カビールの評判を知っていた選手を中心に一時はコーチ解任署名までもが提出されるのだった。

 ある日、新コーチを迎えにチーム全員で外出した時に男にからまれ、それを全員で撃退した事をきっかけにチーム内の対立は消え去った。カビールのもと、ついにインド代表チームとしてまとまって行く。
 だが、協会側は予算の問題から女子代表の派遣を取りやめようと宣言。
 カビールの必死の説得から、女子代表対男子代表の試合に勝ったらワールドカップ参加を認めると告知されるのだが…。



挿入歌 Chak De India (ファイト! インディア)



 ミュージカルシーンのない王道スポコン映画(やたら勢いのあるテーマソングは、ある)。
 日本では、2009年に大阪のみんぱく映画会「新春インド映画特集」にて上映された。

 物語の構成自体はどこにでもあるスポーツもの映画と言った感じだけど、インド国内特有のスポーツ界の問題や、ナショナリズムが定着しにくい土壌・地域間の偏見・男尊女卑等がクローズアップされ、"インド"と言うコミュニティが形成されて行く様を描くあつ〜い映画。

「Chak De India」とは「Fight! India」の意味。主題歌がまたカッコいいんだなぁ。

 弟曰く「あぁ、サッカーでもこう言うのあるよね。サッカー版のはないの?」。…インドってサッカーは人気なのかなぁ…。

プロモ映像 Ek Hockey Dongi Rakh Ke



受賞歴
2007 Australian Indian Film Festival 作品賞
2007 HT Cafe Film Awards 主演男優賞
2007 UNFPA Laadli Media Awards 最優秀ヒンディ映画賞
2008 Annual Central European Bollywood Award 主演男優賞
2008 Apsara Film & Television Producers Guild Awards 作品賞・主演男優賞・監督賞・脚本賞・演出賞・編集賞・音響賞・録音賞
2008 Billie Awards エンターテイメント賞
2008 CNN-IBN Indian of the Year エンターテイメント賞
2008 CNN-IBN Poll 作品賞
2008 Filmfare Awards 批評家選出作品賞・主演男優賞・アクション賞・撮影賞・編集賞
2008 IIFAインド国際映画批評家協会賞 作品賞・監督賞・主演男優賞・撮影賞・編集賞・音響賞・録音賞・原案賞・脚本賞
2008 Indy's Awards for Excellence in Mass Communication 監督賞・編集賞・プロダクション賞
2008 NDTV Poll 歌曲賞
2008 Stardust Awards 若手監督賞・新人賞(シルパ・シュクラ)・男性プレイバックシンガー賞
2008 Star Screen Awards 作品賞・監督賞・主演男優賞・助演女優賞(Chak De Girls)・編集賞
2008 V. Shantaram Awards 作品賞・監督賞・主演男優賞・編集賞・音響賞
2008 Zee Cine Awards 作品賞・主演男優賞・台詞賞・撮影賞・編集賞
2008 National Film Award 金蓮最優秀人気エンターテイメント賞

2009.7.18.
2012.9.1.追記

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