デーヴダース (Devdas) 2002年 183分 10年ぶりにロンドンの大学から帰ってきたデーヴダース・ムケルジー。 彼が最初に訪ねたのは、息子の帰りを待つ母ではなく、幼なじみのパロー(=パールヴァティ・チャクラボルティ)の家だった。 2人が結婚を望んでいる事を知っているパローの家では、デーヴを喜んで迎え入れるものの、デーヴの両親はこれを恨み、身分差を理由にデーヴに今後チャクラボルティ家に行かぬよう明言した上、公衆の面前でパローの母親を侮辱する。 この事からパローの母親は、ムケルジー家を見返すために、デーヴよりも裕福で身分の高いタークル・ブヴァン・チャウドリーとパローとの縁談を取り付けてしまった。これに絶望したデーヴは、パローの結婚式も待たず家を出奔。ロンドン時代の友人チュンニバブーの勧めで高級娼婦のチャンドラムキーの所に転がり込む…。 挿入歌 Dola Re Dola (心臓と魂の鼓動) なんともソープオペラのようなお話…なんだけど、衣裳・舞台美術ともに凄まじく豪華絢爛。 それもそのはず。この映画の原作は1917年にベストセラーとなったベンガル語小説で、今回で5度目の映画化となるほどの人気作なのだ!(*1) 日本では、2021年のIFFJ(インディアン・フィルム・フェスティバル)にて上映。2022年には配信サイトJAIHOにて配信。同年のIMW(インディアン・ムービー・ウィーク)でも上映されている。2024年の池袋インド映画祭@シネ・リーブル池袋、大阪の第七藝術劇場と扇町キネマ開催のゴールデンウィークインド映画祭でも上映。 とにかく画面はこれでもか! って言うほど派手派手派手(*2)。 それに加えて出演が、キング・オブ・ボリウッドのシャールク。ボリウッドの女王でミス・ワールドのアイシュワリヤー。90年代前半までボリウッドの女王として君臨して未だ健在のマードゥリーと来りゃ、映画として失敗しない方がおかしい…いや、失敗は許されないのだ!! ミュージカルシーンの躍動感はとてつもなく、マードゥリーとアイシュのコンビもお互いがお互いを主張し合う見事っぷり。 物語そのものは古典的で(*3)、それほど引き込まれるものはないものの、圧倒的な映像的華美が見る人をうならせる。 挿入歌 Maar Dala (身を切るような[我が喜び])
受賞歴
2009.9.3. |
*1 最初の映画化は1928年! *2 制作途中で資金繰りが苦しくなって、てんてこ舞いだったそうで…。 *3 3人の織りなす三角関係は、クリシュナ神話になぞらえているそうな。 |