主人公マンナルを演じたのは男優グル・ソマスンダラム。
02年からタミルの劇団コートゥ・P・パッタライで活躍する中で、映画監督ティアガラジャン・クマララージャと知り合い、11年のクマララージャ監督作カンナダ語(*5)映画「Aaranya Kaandam(アニマ&ペルソナ)」で映画デビュー。続く13年の「Kadal(海)」でタミル語映画デビューして、同年のオムニバス映画「5 Sundarikal(美しき5人の女性)」の一編「Sethulakshmi」に出演してマラヤーラム語(*6)映画デビュー。15年のオムニバス・タミル語映画「Bench Talkies - The First Bench」の1編「The Lost Paradise」で主演デビューとなった。
本作でビハインドウッド・ゴールド・メダル主演男優賞を獲得。以降も、主にタミル語映画界で活躍している。
ヒンディー語映画「Toilet: Ek Prem Katha(トイレット -ある愛のお話-)」でも取り上げられたインド庶民の家に用意されないトイレ問題、「哀願(Guzaarish)」でも描かれた自殺(または延命措置の拒否)の可否問題が、さらに深刻な形で、さらに絶望的な状況で描かれる本作。絶望が強ければ強いほど、人の有様は道化としてのジョーカーとなり、社会の有様はハズレ札としてのジョーカーの姿を見せていく。本当の道化は誰なのか、本当に哀れなのは誰なのか、ジョーカー自身にだって答えられないかもしれない問いに答えてくれる存在は、どこにいるのやら…。
挿入歌 Ennanga Sir Unga Sattam (先生、貴方の従うこの法律はなんなのですか?)
受賞歴
2016 Chennai International Film Festival 作品賞
2016 Ananda Vikatan Cinema Awards プロダクション賞
2016 Ananda Vikatan Awards 台詞賞
2017 ノルウェー Norway Tamil Film Festival 作品賞
2017 Zee Cine Awards タミル語映画作品賞
2017 National Film Awards タミル語映画注目作品賞・男性プレイバックシンガー賞
2017 Behindwoods Gold Medal 作品賞・主演男優賞・台本ライター賞
2017 Filmfare Awards South 作品賞・男性プレイバックシンガー賞